印刷の品質

TrailNoteでは、標準と高精細の2つの印刷品質が選択できます。それぞれどの程度の品質になっているかを確認してみます。

印刷の品質で使われるのは、dpi(dot per inch)という単位です。これは、1インチの中にどれだけの点(ドット)が含まれるかを表し、この数が大きいほど点が細かく、高品質ということになります。

こちらのサイトを拝見すると、普通の紙への印刷の場合、350dpi以上あれば十分な細かさのようです。

それでは、標準と高精細の場合のdpiは、それぞれどの程度でしょうか。それは、どのエリアを印刷するかで変わってきます。これは、提供されている地図画像の仕組みから分かるように、高緯度になるほど、一定の面積を表す画像の画素数が増えて行くためです。

再び利尻山、雲取山、宮之浦岳の3カ所で調べてみますと、以下のようになりました。A4用紙は、210mm×297mmで、1インチは25.4mmですので、そこからdpiを計算できます。

場所 「A4縦・高精細」印刷に必要な画素数 縦dpi 横dpi
利尻山 6225×8834  755dpi  752dpi
雲取山 5417×7695  655dpi  658dpi
宮ノ浦岳 5088×7233  615dpi  619dpi

高緯度になるほど、情報量が増えていくのが分かります。標準画質のdpiは、この半分になります。この結果から、標準画質でも、300〜370dpiほどですから、十分なドット密度があることが分かります。

印刷結果の確認

標準、高精細の2つを、セブンイレブンの富士ゼロックスの複合機で印刷してみました。
その印刷結果を見てみると、確かに高精細の方が細かいですが、標準画質でも、それなりに見れる結果となっています。

ただ、上記の計算結果からは、高精細モードであれば、国土地理院が発行している1/25000地形図と同等の細かさで印刷されているはずなのですが、見比べると、やはり市販品の方が綺麗です。

先ほどのサイトには、350dpiを越えるような場合は、紙の質を上げないと結果が変わらないというようなことが書かれています。もしかすると、コンビニの用紙の限界なのかもしれません。
確かに、国土地理院の地形図の紙は、とてもキメが細かく上質です。

また、セブンイレブンの複合機の印刷解像度は600dpiとのことで、それを越えた分が削られてしまい、その分、品質が落ちている可能性もあります。

この辺り、まだ研究余地がありそうです。